「ありがと、何か落ち着いてきた。由利にはかっこ悪いとこばっかり見せちゃってるね」
「何言ってんの今更!そんな利砂子が私はいいの!」
由利は照れくさそうに言った。やっぱり真と同じことを言ってくれる。
「由利も三日月好きなんだ」
「は?三日月?」
「独り言」
訳が分からないといった顔をしている由利をよそに、私は微笑みながら紅茶を一口飲む。ほど良い温かさが口に広がり、心まで温かくなった気がした。
< 49 >
[1]
次へ
[2]
戻る
[0]
目次
Tag!小説
トホーム