「朝食作ったから、どうぞ」

「まじっすか!?めっちゃ感動!」

別にたいした物は作ってないけど、真は"おいしい"と笑顔を向けてくれた。男に料理作ったのなんか何年ぶりだろう。あの人は高級なものしか食べないし、忙しい人だったから食べてくれる時間などなかった。
食事はいつもフランス料理・イタリア料理・老舗の日本料理。それが優越感があって私は満たされてたからいいけど、手作りを笑顔で食べてくれるのもいいものだ。

「あの、りさこさん」

「ん?」

「何事もなかったんは何でやろ」

私はグリンピースをフォークにのせ、ピンと真にむけて飛ばした。

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