「確かにあいつ気が利きますよね、さすが彼女!よく分かってますね」

どうやら彼らが思ってる通りの言葉だったらしい。内心ほっとした。
しかし、自分でも少し驚いた。
真とは一週間前初めて話しただけで、それまではほとんど関わりのなかった人間なのによく、私より長くいる彼らと同じ印象をもてたものだ。



数時間後、ようやくお開きになった。少し苦手意識をもっていたギャルっぽい子とも仲良くなれ、たまにはこういう子たちと和気あいあいと騒ぐのもいいものだと思った。

「りさこさーん!あいつお願いします」

"先輩"の男が指さす方には気分良さそうに寝ている真がいた。

「あいつゥー酒そんなに強くないくせに飲むからねぇ」
「完全に潰れちゃってるんであとお願いします」

「あぁ、うん」

そう言って他の子たちは帰って行った。
あとお願いって言われても、家なんか当然知るわけがない。何で私がこんなことまでしなきゃならないのか…。本当、振り回されっぱなしだ。
道端に出てタクシーを拾い、潰れている真を無理矢理起こし肩をかしながら乗り込んだ。


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