先ほどから降っている雨は止まず、それどころかあまかさを増すばかりだった。エイルは歌を口ずさんだ。
「私の夢はあの時手が届かなくて 震えた腕を引っ込めた 一人では怖くて 守るべ
きもの抱えきれずに

ただ震えてた 私が寂しい時 悲しい時 貴方がいてくれた それだけで頑張れる気がしたよ さあ顔を上げよう 明日に向かって…」
二人が良く歌っていた歌。三人で良く歌った。でも今はあのハーモニーが聞こえない。
「……くそっっ!なんて俺は…無力なんだ!!」

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