由美子へ
頭を冷やして考えてみた。由美子が俺とあいつを比較して、どうしてあいつを選んだのかもう一度頭を冷やして。
模試の結果や容姿や人気で人に優劣をつけることはできる。でも、人それぞれ個性があって優劣なんて枠は当てはまらない。そんなことは俺もよく分かっている。
それでも俺はあいつに勝っていると思う。由美子はこの考えがアサハカで子供じみていて傲慢だと思うかもしれない。でもこれが俺の正直な気持ちなんだ。
もし俺があいつに負けているところがあるとするならそれは由美子についてよく考えていなかったところだ。俺は由美子に自分の感情をずっと押しつけてきた。いつも「すき」の一言で片付けて由美子自身と向き合ってなかったんだ。
今、俺は君とかけがえのない、ゆるぎのないものを分かち合いたい。
〜おわり〜
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