私は手を広げて喜んだ。
「大好き!」
ラズベリーとかブルーベリーとかっ…大好きなのっ!
「は?」木崎はあからさまに嫌そうな顔をした。少し戸惑ってる面持ちだ。
「…いや、ラズベリーケーキだから。早く渡してよ」
固まってる木崎に私は催促する。
端から見ても一目瞭然、木崎は頬を赤く染めた。
そんな木崎を笑わないのと早くケーキを食べるのに私は必死だった。
「朝から食って太るぞおまえ」
木崎はカウンター越しに勢いよくがっつく私に呆れた表情を向けた。
「大丈夫、私いくら食べてもそんな太らないから」私はにっこり微笑んだ。

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