「ふぅん。なんかよくわかんなぃけど〜。でもこの子あの時の子だよね。リデス弾いてた子」
私は突然現実に戻されたようにはっとする。
「あ。はい!初めまして。伊崎さくらです」
あの時…聴いてたんだ。
「初めまして〜。私は新城桜子♪チェロを弾くんだけど木崎の教室ではなぃわ。あの日は木崎に呼ばれたの。あなた中々上手だったょ」
木崎、仲良い友達も恥ずかしがって呼ばなかったのに…この子は呼んだんだ。
その時木崎がゆっくり口を開いた。
「あー…てか悪りぃ。言うの遅くなったけど、こいつ、俺の彼女なんだ」
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