私は思わず訝しげに聞き返した。
「あの…もしかして今日がエイプリルフールだから…からかってる?」
するとケータイの向こう側から笑い声が聞こえた。
「あはは。ごめん。まさか!てか今日がエイプリルフールとか知らなかったし」…意外と木村君の声は高い。アルトってとこかも。
「あ。そうそう。結構前の話だけどさー、さくらちゃんのバイオリンの発表会行きたかったんだよね。ほら、木崎も出てたんでしょ?」
「あ、うん。あっちはピアノだけど…」
「まじ見たかったし!あいつ恥ずかしがって学校のダチ誰も呼ばねーんだよ。毎年なー」
< 46 >
[1]次へ
[2]戻る
[0]目次
Tag!小説
トホーム