しばらく休憩した後、葵、悠紀、高瀬の三人は悠紀の提案で一緒に見て回ることにした。

「まずは3ーAのおばけ屋敷に行きましょう!」
いつもは人の意見を聞いて自分の考えを押し通すことのない悠紀が言った。
うきうきとした様子で廊下を進む。

(本当っ、妹好きやな〜)
その後ろを付いていきながら葵は呆れた顔をしていた。



‐多目的ホール‐

そこはもはやホールではなかった…。

【階段の館の怪談】
そう書かれた看板の架かった入口から見えるのは…


「……洋館。」
葵はボソリと呟いた。

(ちょっと待て!校舎内なのに洋館かーい!)

葵は心の中で突っ込みを入れたが悠紀は全く変だと思わないらしい。

「受付は中のようですね。さあ、入りましょう。」
悠紀はそう言って進んでいく。高瀬もその後を付いていった。

(ええ゙ー!ホールん中に洋館一軒建っちゃってるんだぜ!?ちょっとは疑問に思えよっ!)

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