「なぁ…なんかあの二人雰囲気おかしくね?」
夏休みも終わり、新学期。始業式後の生徒会室。机に頬杖をついてパンを齧っていた葵が言った。
「えぇ〜?別に普通でしょぉ。」
家政婦が作ったお弁当に集中しているせいか、羽衣は興味なさげに言う。
「いやっ!絶対変だ!まさか…っ!別れの危機!?」
葵は一人、芝居がかって言う。
「そこまではいかないと思うけど…確かに最近何かよそよそしい感じだよね…」
秋彦も同意した。
「でもでもぉ、ゆーちゃんとたーくんだよ!?あの二人が喧嘩とかって想像つかないよ!?」
羽衣がフォークの先に突き刺した唐揚げを振りながら言う。
「だから変だって言ってんだろ…」
三人はそれぞれが座っている机から、少し離れたテーブルでお昼を食べている二人を見つめた。
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