「いっ…嫌だ!絶対ヤだ!つか無理だ!!」
硬直から我に返ると葵は必死になって喚いた。
「んふふふー」
対して羽衣はとても嬉しそうに言った。
「たぁいへんだねぇ、葵くぅん?学校の友好関係とかぜぇぇんぶ葵に懸かっちゃうからねぇ?」
意地の悪いニヤニヤ笑いを浮かべている。羽衣にとって葵が困っている事ほど面白いものはない。いつも羽衣のことを軽くあしらっている葵をいじめるチャンスだ。
にまぁーと笑う羽衣を見て秋彦が助け船をだした。
「えと…羽衣ちゃん…そんなプレッシャーかけるようなこと…。そうだ!羽衣ちゃんが葵にフランス語教えてあげたら…?」
「えぇ〜?なんで羽衣がぁ?語学教室にでも行けばいいじゃぁん。」
羽衣はいかにも嫌そうな声を出した。
「でも…ほら、おじさまが押しつけたせいなんだし…ね?」
ね?と言いながら秋彦は可愛く首を傾げた。
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