「小さいよな、手」
手を繋ぐと、いつもそぅ言う。
「それ、何回も聞いた」
…でも、嬉しいけど。
「そぅだっけ…」
これも、いつもの台詞だ。こぅいぅ『いつも』を大事にしたい。当たり前の瞬間の一つ一つが、大切なんだと思うから。
「ねぇ…一希」
自然に、名前で呼んでいた。
西崎くんがこっちを見つめる。
「これからも、ずっと一緒にいてくれる?」
「…当たり前じゃん」
そぅ言ったと思ったら、彼の唇がそっと触れた。
「一生、離さないつもりだから」
「…私も」
そぅ言って、一希の体をギュッと抱き締めた。しっかりとぬくもりを感じる。
ねぇ、一希
私、幸せだょ
あなたと会えたこと
今こぅしていられること
どぅかこの幸せな瞬間が
永遠に続きますよぅに…
そぅ願った空。
夕焼けがとても綺麗だった。
―おわり―
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