なんで別れたんだろぅ。
西崎くんは、春華ちゃんが好きだから付き合ってたんじゃないの?
私の頭の中は疑問でいっぱいになった。
もしかして原因って…?
まさかね。
私は関係…ないよね?
否定しきれなかったのは、文化祭の着物事件を思い出したからだ。
どぅしよぅ…
別れた原因が私だったら。
おどおどと、そんなことを考えていると、後ろから教科書で頭を殴られた。
「痛…何するのょ?」
私はそぅ言って振り返った。叩いた奴は、やっぱり西崎くんだった。
「次、移動だょ?」
にっこりとそぅ言う。こっちが痛がってるのなんて気にもとめてない。
「あっ…忘れてた」
「やっぱり」
『雪奈のことだから』とでも言いたげな感じで彼は言った。
「次、何?化学?」
「そぅ。思い出の化学だょ」
「…は?」
いきなり意味不明なことを言われたので、思わず呆然とした。
「ん〜…多分、行ったら思い出すょ」
「はぁ…」
意味がわからない…。
西崎くん、別れたショックで壊れちゃったかな?
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