「二人で何してたの?」
私は作り笑顔で言う。
「もしかしてつき合ってる…とか?」
二人で顔を赤くする。
「ふぅん…西崎くんもなかなかやるじゃん!」
私は西崎くんの背中を軽く…と見せかけて思いっきり叩いた。痛そぅにしてるその顔が、無償に見たかった。
「そぅそぅ。化学の授業中にいきなり告ってきてさぁ…。びっくりだょ」
と春華ちゃんまで背中を叩く。これは軽くだろぅ。
「バラすなょ…」
私が殴った所を、痛そぅにさすりながら西崎くんが言った。
「まぁ…西村さんならいいんだけどね」
また、どぅでもいい存在と思ってること丸わかりな台詞を言う。それにいちいちズキズキする自分が腹立たしい。

< 26 >

[1]次へ
[2]戻る

[0]目次

Tag!小説


トホーム