突然、私は走り出した。
「由羽?!何処行くの?」
「…問いつめてくる」
「え?!」
「アイツに、奈緒と別れた理由、問いつめてくる!」
奈緒の止める言葉が聞こえたけれど、それでも私の足は止まらなかった。
ただ頭の中で『何で?』を繰り返していた。
どぅしても理由聞かなきゃおさまらなかった。

私のことじゃないのに。
関係ないのに。

そして同時に、私がどんなに辛かったか言ってやりたくなった。

ただのやつあたりなのかもしれない…。
だけど。
他の人の所には行かせたくなかった。
だけど奈緒との関係を戻して欲しいわけでもない。

私のものにしたい…

私はその感情に一方的に動かされていただけだった。

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