「はぁ…」
また…ため息。

今日も話せない。
目も合わない。
だってあなたは彼女ばかり見つめているから。

私は諦めてその場から消えよぅとした。

「森下さん!」
突然、名前を呼ばれた。
「え?何?」
私はびっくりして振り返った。
名前を呼んだのは、松島君だった。
「次の授業、何だっけ?」
「ん?えっと…数学!」
私はドキドキしながら答えた。
「そっか!ありがとぅ。」
松島君は笑顔でお礼を言った。
私はさらにドキドキした。
「べ…べつに…」
ドキドキを隠したくて、私はわざとそっけなく返事をした。

< 3 >

[1]次へ
[2]戻る

0]目次

Tag!小説


トホーム