「春樹…?ごめんね。夕ごはん…遅くなって」
アイツは、必死で作ったよぅな笑顔をした。
…視線はそらしている。
「今から作るから…待っててね」
なんで笑おぅとするんだろぅ。
それよりも、思いきり泣いてくれたほぅが安心できるのに。

「何かあった?」
「…何にもないょ?ただ…目にゴミが入っただけ」

って…
嘘つくならもっとマシな嘘つけょ。
これじゃぁ、何かあったのまるわかり…
「あのなぁ…」
「だから何でもないって言ってるじゃん!」
『放っといてょ』といわんばかりに、アイツは言った。

…ま、いっか。
そぅまでして知りたいとも思わないし。
ただ…
「泣きたい時はさぁ…無理して笑ったりしないで、思いっきり泣けょ。じゃないと、よけい不安になるから」
僕はそれだけ言って、その場から消えることにした。

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