「私なんていないほぅがいいんだょ…」
いつのまにか私は口に出していた。
今まで思ってたけど、一回も口に出さなかった言葉だ。
「みんなは『いなくなること』を望んでいるんだょ?だから私は望み通り、存在を消す__」
「言うな!」
え?
私はその時、初めてその人の顔を見た。
春輝君だった。
「『存在を消す』なんて言うな!」
「なんで?私はみんなが望んでいるから__」
「『みんな』が望んでいるわけじゃない。」
「だって__」
「ごく一部の小さいヤツらが言ってるだけだ。お前はそれに負けるのか?そんなに弱いヤツなのか?」
負ける…?
望み通りにしてあげること。
それが負けることになるっていぅの?!


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