夜__
親が寝静まった頃、私はこっそり押し入れをノックした。
「…起きてる?」
「…ん…?由加さん…?」
眠そうな声が中から聞こえた。
起こしちゃったみたい。
悪いことしたかな?
「ゴメン!起こして…。でも、聞いてもらいたいことがあるの。」
「気にしないで下さい。それより聞いてもらいたいことって?」

私は一瞬ためらった。
春輝くんにだけは私の気持ちを言おうって決めてたけど…。
本当にわかってくれるかどうか、イマイチ不安だからだ。

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