「__というわけで家がないんです。」

男は話し終えた。
なんだかとても辛そうだ。

「ヒドい…」
いつのまにか
私の目には涙がたまっていた。

「な…泣かないで下さいょ…。」
男は少し焦ったようだった。
「だって……!あなたは辛くないの?」
「最初は辛かったんですけど…もぅ慣れました。」
そぅ言って男は笑った。
「慣れたって…」
「それに、泣いていても始まらないし…ね?」

何だか急に
コイツがかなり大人なよぅな気がした。

< 18 >

[1]次へ
[2]戻る

[0]目次

Tag!小説


トホーム