だけど、そんな簡単に‘恋’に落とすことを許されはしませんでした


ぼくはあなたと愛を育む前に小さなとても小さな
今にも倒れそうな小鳥を
見つけてしまったから


ぼくは小鳥を愛しました

小鳥はぼくを見つめてくれました


そして
ぼくと小鳥はおたがいを見つめ合い
おたがいの傷を嘗め合い
みとあいました



なのにぼくは
あなたの仲を知らず知らず深め
そして愛まで知らず知らず行き着いてしまいました


ぼくは小鳥もあなたも傷つけてしまいました


だからぼくは
小鳥とあなたにむくい
離れようとしました


気持ちを確認したあとで


しかしそれは
傷つける事をおそれた
傷つけられる事をこばんだただのぼくのわがままだとその時のぼくは
気付くことができませんでした


そのせいで小鳥は倒れてしまいました

そのせいであなたを深くおいこんでしまいました


だけどぼくはそれを見ている事しかできませんでした

< 3 >

[1]次へ
[2]戻る

0]目次

Tag!小説


トホーム