ぼくはあなたを愛してました
あなたはぼくの事を必要だと、ずっと好きだといってくれました
ぼくとあなたは‘恋’という形で結ばれていました
しかし、そのぼくたちをつなぐ‘恋’はとても小さな機械でしか保てませんでした
その小さな機械は時に人々に楽を与え、時に愛しさを伝え、時に寂しさ・孤独をぶつけてきました
その小さな機械で
生まれも
年齢も
見てきたものも
触れてきたものも
すべて違うぼくたちをひとつの箱に導いてくれました
そこで誰でもないぼくとあなたは出会いました
ぼくは今でも思います
あの時出会えてよかったと
一分、一秒もずれていれば今のぼくは、ぼくのこの気持ちはなかったと
最高の出会いだったと
ぼくたちは小さな機械で
またその中の小さな箱の中で
仲を深めあい
ぼくから渡したこの箱の中からでる鍵をあなたは受け取り
今度は小さな機械の中で
だがあの箱より自由な中で愛を育み
ぼくたちは‘恋’に一緒に落ちてゆきました
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