「このCD俺も聞いたことあんねんけど、よー分からへんよな!」

「あ………うん」

真はあの無邪気な笑顔でははっと笑った。
落ち着く。
今の私の心境を一言で表すとまさにその言葉がぴったりだ。
好きな男のために背伸びするのもいいけど、やっぱり共感してくれる人は楽なのだ。


「ほんま、ありがとうございました。介抱までしてもらって。今度は俺の部屋にも招待するな!」

帰る真を外まで見送る私にそう言った。その背中を見送る私の気持ちは複雑だった。

「真ともこれで関わることないのかぁ……そうよね」

年下の男に振り回されるなんてらしくない。
キャリアウーマン時代を知ってる人なら十人中十人がそう言うだろう。
部屋に戻りソファーにドサっと脱力しながら座りこんだ。あんな大人数で騒いだのは久しぶりで、あの世界のパーティーとは大違いだったけど楽しかったのは間違いなくて、少し余韻に浸った。

もう少し真に関わってみたい…なんて思ったりした。

ふと、あの洋楽のCDに手を伸ばした。すると何やら紙が挟まっているのに気がついた。

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