本当に今更だけど、この世が恋しくなった。いつも愛想笑いして、どこか冷めてて…。
もっとあいつらと笑い合いたかった。確かに楽しかった日々はあったのに。
本当につまらないのは俺の方だった。俺を呼ぶ声を聞きながらぼんやり空を眺めた。何だかうまく星空が見えなかった…。
夜が明けようとしている早朝。目が覚めると一人の少女が遠くを眺めるように立っている。
どうしてまだここにいるのか。もう分かってる。
無意識に、今にも落ちようとした少女の腕を掴んだ。
「お前、死ぬ気か?」
何で引き止めてしまったのか分からない。でも、この後どうするのかは何となく分かるんだ…。
ようやく限りない世界へ行けそうだ。
サンキュー世の中。
END
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