『笑顔の前《裏》』


ここはとある都会のビルの屋上。見下ろす街は夜にも関わらず明るい光とたくさんの人で飾られている。
だけど俺にとっては殺風景だ。
見えない何かに縛られたくだらない世界。退屈なんだ。
グッバイ、世の中。



その瞬間、俺は飛んだ。
限りのない世界へ…。


の、はずだったのに何で俺はまたここにいるのか?
確かに俺の体は宙に舞ったし、新聞の記事にもなった。一瞬白い世界に包まれたはずなのに目が覚めるとまたこの屋上にいたのだ。
どうやら俺はまだ限りない世界に受け入れられないらしい。別に思い残したことも、やり残したこともない。友達はたくさんいたし、どっちかって言うと中心にいる存在だった。
家庭状況もいたって普通。
ただ普通すぎてつまらなかったんだ。世の中は俺には退屈すぎただけのこと。


どうして俺はまたこの屋上にいるのか。
訳も分からないまま、あっと言う間に二年の月日が経ったある夜。ビルの向かい側にある居酒屋から数人の若者が出てきた。何人かは酔っぱらっているようだ。

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