しばらくして彼は現れた。
「ゴメン!遅くなって…」
「いいょ、別に。それより話ってなに?」
「あのさ…奈緒…言いにくいんだけど…」
早く言ってょ。
わかってるんだから。
涙が出たらどぅするの。
「『別れよう』でしょ?」
彼が言うより先に、私は言った。彼は頷いた。
予想してたことだったけど、辛かった。
「ゴメン…お前のこと、キライじゃないけど、友達以上には思えないんだ」
『キライじゃない』なんて…。
その優しさ、優しくないょ…。

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