―春樹視点―
胸の中で、アイツは泣いていた。
いつもの、脳天気で気の強いアイツじゃなかった。
正直、ドキドキした。
何か勝手だけど…
守りたい…かも。

「何かあった?」
もぅ一度、そぅ聞く。
アイツが頷く。
「話せる?」
彼女は一瞬ためらった様子を見せたが、頷いた。
『いけないとわかってるんだけど…』
彼女はそぅ言って、続けた。
「好きなの…。あたし、春樹のことが…大好き…」
囁くよぅな声で、彼女は告げた。
その時、体中がとても熱くなるのを感じた。
頭がグラッとする。
これは現実なんだろぅか…

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